2017年11月10日 更新

ゆとり世代だから辞めるのか?|今どきの退職理由

総務省統計局の「労働力調査」によると、2016年の転職者は306万人もいたそうな。2008年のリーマンショック以降、転職者数は減少傾向にあったが、7年ぶりに300万人を超えたそうで。若手の退職者が出るとすぐに「またゆとりが…」なんていう話も聞くが、本当にそうなのだろうか?今どきの退職理由を探ります。

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20代後半~30代前半が、転職者の中で最も多い。

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年齢別に見ると、25~34歳が77万人と最も多く、転職者全体の4分の1を占める。

その他の年齢はほぼ20%弱といった数字で、ある意味で色んな年齢で転職をする人が多いんだなぁという印象。

ただまぁ確かに、25~34歳、特に30歳以下はまさしく「ゆとり教育」にジャストミートな年齢であり、ゆとり世代がよく辞める、というのとはつながる。
昨今は35歳以上の転職者が増加していると言われるが、35~44歳の就業者全体に占める転職者の割合はここ5年間で大きな変化はなく、25~34歳は約7%、35~4歳は約4%だ。
その年齢の中だけで見た数値においても、25~34歳の人たちは他の年齢層の人たちに比べても退職、転職を経験している割合が多い。

しかし逆を言えば、最低3年は頑張ろう、という古くからある謎のモットーは比較的守られているといっても良いのではないか。

それにしても転職というのは大きなパワーがいるものであり、できることならやりたくないように思う。その辺り、実際どうなのだろうか。
転職市場における30代前後、いわゆるゆとり世代の存在感が依然として大きいことが統計から読み取れる。さらに別の調査からは、ここ20年でアラサーの転職がより一般化している実態が見えてくる。
1997年に労働省(現・厚生労働省)が実施した「若年者就業実態調査(対象は30歳未満の労働者)」では、「初めて勤務した会社で現在勤務していない」と回答したのが28.2%だったのに対し、2013年の厚労省による「若年者雇用実態調査(対象は15~34歳の労働者)」では、対象者の約半数(47.3%)が、勤務していないと答えている。2つの調査の回答を25~29歳に限定しても、1997年調査では同34%であったのに対し、2013年調査では同45%となっている。
この数字の増加には、非正規雇用の増加、というのも原因としては多分に含まれるだろう。

非正規から正規にレベルアップしただけでも一応は退職であり転職の経験者になりえる。

ただやはり、別の調査によれば、正規雇用から正規雇用への転職者も増加傾向しているようだ。

なぜ、若者たちは転職をするのか?

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転職者へのインタビューで彼らに転職理由を聞くと、彼らはよく「自分らしいキャリア」という言葉で説明する。「自分がやりたい仕事」「自分の個性が発揮できる仕事」「自分ならではの仕事」を重視する姿勢が見て取れる。
そうした若者に対し年配社員たちは、「下積みの時期やトレーニングがあってこそ、大きな実績や成果を出せる」という考えの下、転職していく部下を「わがまま」で「自分勝手」と思うケースが少なくない。
最近では「好きなことで生きていく」なんて言葉も若者たちの間では流行しており、自我の強まりは確かに感じるところではある。

一方で年配の社員はどちらかというと、自分の意志とは関係なく、お金のため、家族のため、名誉のためにガムシャラに頑張ってきた人も多いだろう。

そもそも仕事に求めるモノが、若い人と年配の人では根本から違うのだ。

その埋まらない差を表現するために「ゆとり世代」という言葉が使われた。

そんな風に思うのである。

なんとなく悪く言いたいときに、その人たちを一纏めにするためにアイデンティティーを植え付けるのは良くあることで、「アキバ系」や「キョロ充」などといった言葉も、元々は自分と彼らは違う、という差別化のために使い始めた言葉であろう。

なぜ、若者は自我を優先するようになったのか?

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