2017年6月12日 更新

就活で4社に1社が不採用結果を出さない現実 「サイレントお祈り」を人事担当者はなぜしてしまうのか?

不採用通知を出さない「サイレントお祈り」が新卒就活で問題になっています。「今後のご健闘をお祈り申し上げます」という「お祈りメール」も問題だが、相手が何も言ってこないサイレントお祈りも気分が悪いモノ。なぜ企業はこうした習慣を生み出したのでしょうか?

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●就活の「サイレントお祈り」は誰が得する?

「未筆ながら、今後のご検討をお祈り申し上げます」。
就職活動の書類選考や面接で不採用になったら送られてくる通知。
選考に落ちた大学生にとって恐怖のお祈りメールです。

いったいどれくらいの企業にお祈りされているのか?
そんな自虐ネタを友達と披露した人もいるでしょう。

就職活動では採用を見送った人にも書面で「がんばってほしい」。
そう表現するのが最低限の礼儀のようにも見えますが、今はそれすらもない「サイレントお祈り」が企業の間で主流になりつつあります。
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就職活動も佳境。選考解禁日の6月1日から1週間が過ぎた。もっとも、5月以前に選考は始まっていたから、多くの学生が面接を受けたはずだ。しかし、不合格の学生に対し、その結果を通知しない「サイレントお祈り」をする企業がかなりある。
「まさか最終面接でサイレントお祈りとは!」
 これは昨年就職活動を経験し、現在社会人1年目のAくんに先日取材していたときに出た言葉だ。法政大学3年生の頃から取材を通じて知る彼はふだん穏やかな好青年。しかしこの話をしたときには珍しく顔をしかめたので驚いた。
 就活生も現時点または今後において重要な顧客であるだろうし、将来的にビジネスで取引相手になる可能性もある。わざわざ不快な思いをさせて敵にするメリットはないように思う。このようなことがなぜ起こるのか取材しつつ考えてみた。
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 1年余にわたって現役就活生の親として過ごしてきた日経ウーマン編集長が、自らの経験から見えてきた今どきの就活の驚きの事実とリアルな体験。さらに就活関係者に取材を重ねて浮かび上がってきた「就職大困難時代の乗り切り方」をリポートします。
HR総研では企業の採用担当者に、「書類選考後に合否連絡をしているか」「面接後に合否連絡をしているか」を調査している。その結果から、サイレントお祈りの実態がわかる。
サイレント祈りはいつ誕生したのでしょう?
不採用者の健闘を祈るという「お祈りメール」は10年ほど前に学生の間で言われ、その数年後にサイレントお祈りという言葉がメディアで聞かれるようになりました。

「サイレントお祈り」なんてするのはマナーの悪い会社。
そう思っている人がいますが、就活生の5社に1社の割合でサイレントお祈りを経験しているのです。
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また、落ちたことがわからないと次に進めないので、困っているという声も多い。
「合否結果のサイレントはやめてほしい。今か今かと待つのは心臓に悪い。ダメならダメでさっさと言ってもらえると次に進める」(甲南大学、文系)。
選考復帰をさせられないは、手間より大きな理由だろう。企業は採用計画を立てて行動しており、採用予定数も事前に決めて、採用活動を展開している。採用活動の仕上げとして面接が位置づけられ、採用予定数に達するまで内定を出す。
経団連が定める新卒採用の選考解禁日6月1日が目前に迫ってきた。しかし、大半の企業がすでに書類選考や面接を行っているのが実態だ。当然、選考の合否連絡を学生たちは続々と受け取っているはずなのだが、不合格の結果を明確に伝えない企業が少なくない。いわゆる「サイレントお祈り」である。
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